平手政秀に思う

先日、愛知県名古屋市にある「志賀公園」というところに立ち寄りました。

昔、ボクはこの近くに住んでいました。

公園の存在は知っていましたが、その頃のボクは仕事がとても充実していて忙しく、公園などにはまったく興味がありませんでした。
当時ここを訪れたのは、飼っていたハムスターが死んでしまって埋めに来た時だけです。
たまたま近くを通りがかり、懐かしく感じてちょっと歩いてみました。

公園の真ん中あたりまで歩くと、「平手政秀宅跡」という場所があり、傍らには、織田信長の補佐役を務めたとか、自害したなど興味深い文言が書かれた看板もありました。
ところでこのお方、少し前に漫画と映画がヒットした『信長協奏曲』にも出てきた知る人ぞ知る人物のようです。

朝日 日本歴史人物事典には、

織田信秀の重臣で、信秀が信長に那古野城(名古屋城)を与えたとき、家老として信長の傅役となった。
<中略>
信長初陣にあたっては、政秀が後見を務めた。また同年、信秀と美濃斎藤道三との戦いのあと、両者の講和をはかろうと、道三の娘(濃姫)を信長に嫁がせるよう斡旋したのも政秀であった。同20年に信秀が死んでからも素行の改まらない信長に対し、しばし諌言をしたといわれている。通説では、たびたびの諌言が聞きいれられないのを悲観して自刃したとされるが、『信長公記』によると、政秀の子が持っていた名馬を信長が所望し、それを拒絶して以来、両者の関係が不和になったとしている。

とあります。

他の本もあたってみましたが、平手政秀について詳しく書かれたものは見つけられませんでした。

ネット上では、この平手政秀の最後について、いろいろ推論されています。
おもしろいのですが、ボクはそこに加われるだけの知識や時間はありません。

平手政秀が切腹した理由は? 織田信長の傅役「じい」の功績

戦国大名の家庭事情は今とはかなり違います。生みの母親が育てないということもそうですし、そもそも両親とも顔を合わせる機会は多くありませんでした。その代わりに養育・教育するのが乳母や傅役(もりやく)と呼ばれる家臣たちです。乳母といえば春日局が有名ですね。今回の主格は戦国の”傅役”といえば多くの人が連想するであろうあの人です。

平手政秀について

ところで平手政秀の存在を抜きに信長の青年時代は語れないだろう。信長の傅役(養育係)だったのだから当然である。信長はかれの担当中にうつけと見られるようになっていた。だとすると、平手が傅役でなければこのような羽目ことにならなかったという見方が成り立つことになる。平手の養育が不十分だったことを示す証拠は無く、手を焼いていたかも定かでない。平手というと「爺」のニックネームで親しまれているが、これは史料に無い想像の産物に過ぎないのが実情である。

ネット上に流れていることはあくまで推測だと思いますので、先に紹介した本に書かれていることを信じるとしましょう。
その上で、今回ボクが感じたのは、昔の家老というのは大変な役割だったのだろうなということ。
大将を助けるため、大将の犠牲になるために半生を捧げるような生き様です。
信長の結婚や初陣にかかわり、信長の父信秀の死後は素行を案じていさめ、あげく、平手家と信長の関係悪化のけじめ?のために自害して。
さすがの信長も、政秀の自害には堪えたのか、政秀寺を創建しています。

今を生きるボクたちも、政秀の自害を受けた信長のように、影で自分を助けてくれたり支えてくれた人に対して、それと気づかなかったり、その恩を忘れてしまったりしていないだろうか。

改めて自分の過去を振り返ってみると、たとえば、自分を育ててくれた会社の社長を裏切るような形でライバル会社に転職したり、たとえば、自分に尽くしてくれた彼女を裏切ったり。
今思うと、不義理なことを沢山してきました。

テレビのワイドショーでも、芸能人の事務所移籍や不倫など、似たような話題で持ちきりです。

あなたはどうですか?

自分を支えてくれた人の存在の大きさや重さに気づくのは、それを失ってからかもしれません。

人は誰も、調子が良い時は、心におごりや油断が生じるものだと思います。
それはそれで否めないのですが、それを自覚したならば、自分の及ばないところを助けてくれている人の存在、助けてくれた人の存在があるということを忘れないための努力はしていきたいものです。

たまたま立ち寄った公園から思いを巡らせていた折、叔母から電話がありました。
ボクが10代の頃に亡くなった母の姉に当たる人です。

「あんた、ちゃんと仏壇のおもりしてくれてるか?なんや気になって気になってしょうがなくてな、電話したんやけど」

そういえば、ここ最近は扉を閉めたままだった。

「えっ、ああ、まあ、だいたい・・・」なんて変な受け答えをするボク。

だめじゃん。

まずはそこからですよね。

ご先祖様に感謝、ひょっとして、あの世からボクの気づかないところで助けてくれてるかも知れないんですから。


スポンサーリンク

この記事のトラックバック用URL